
果たして美味しく食べれるのか?
賞味期限が34年前のカニ缶を入手しました。
しかも高島屋と三越の高級カニ缶です。
一般的に水産の缶詰は製造から3年程度が賞味期限だそう。
という事は、1984年製造のカニ缶って事で、37年モノですね(記事執筆時は2021年)。
見たところ保存状態は悪くないので、せっかく皆さんに読んでもらえる自ブログを持っているので、なかなか無い体験なので食べた時の様子をレポートしたいと思います。
おいカニ缶!おいしく食べれるのか?食べれないのか?どっちなんだい(なかやまきんに君で)。
カニ缶の出どころはとあるお金持ちのお家
ひとつ前の記事で「実家そばの駐車場のふきのとうを摘んで食べた」という記事を書きました。
実家に帰ると、いろいろな物を持たされるのは皆さんあるあるだと思うのですが、その中にこのカニ缶がありました。
父の知り合いの高齢の奥様が施設に入ることになり、父が奥様の息子さんにお家の片付けを頼まれたのですが、その時に「持って帰っていいですよ」と言われ頂いてきたそうです。
そこの奥様の家にはわたしも何度か行ったことがあるのですが、お庭に錦鯉が泳いでいるような資産家さんです。
お中元やお歳暮の時期には宅配便が頻繁に届いていたので、そういった贈答品の中の取り残されたモノなんでしょう。
うちの父は拾い癖があるので、どこぞから拾ってきたわけではないので身元明らかなのでそこは安心。
ちなみ父も食べたそうで
「食べれたけど、そんなにうまくもなかった」
とは言っていました。



高島屋の方のカニ缶は賞味期限ではなく、製造年月日のようなんです。
と、言うのも缶横にそう書いてあったから。

三越の方の缶詰にはそんな事は書いてなかったので、普通に考えれば缶ぶたの表記は賞味期限かなと。
まぁどっちにしろ40年近く前の缶詰を食べようっていうんですから震えますね。
いちおう父が食べて人体実験完了済みと言っても、さすがに下調べをせずに食べるのは危険なので、ネットで情報をあさりました。
この状況下(記事執筆時は2021年春のコロナ禍真っ最中)、変なモノを食べて医療関係者に迷惑かけるわけにもいかないからね。
父はたまたまお腹を壊さなかったってこともあるかもしれませんし。
ちなみにお値段なんですが、Amazonで調べたところ「125gの紅ズワイガニ3缶入り」で5,100円でした。
高島屋の缶詰135g、三越の缶詰185gなんで、まぁ一缶2,000円弱位なんですかね、やっぱり高級品だ。
缶詰は「保存さえちゃんとしていれば腐らない」!
調べてみました。
まず缶詰は理論的には「半永久的にもつ」食べ物だそう。
それはなぜかと言うと缶詰の製造工程に答えがあります。
缶詰は材料を缶の中に入れて密封して終わりではなく、そこから加熱殺菌によって中を無菌状態にしています。
無菌状態なので物を腐敗させる菌や微生物がいません。
なのでそのままずっと密封状態が保たれるのならば、理論上はずっと腐らずにもつとの事です。
ただ「半永久的にもつ」のには条件があります。
それは「適切な条件で保存されている」ということ。
高温の場所やずっと光が当たるような場所、湿気の多い場所は避け、可能ならば冷暗所で保存されていると良いそうです。
保存状態が悪い、例えば高温多湿な環境下では缶の外側が腐食し、そこから小さな穴があいて空気中の微生物が缶の中に入って中を腐らせてしまいます。
記録によると、1938年にイギリスで「114年間保存されていた缶詰を開けて食べた」という記録が残っているそうです。
賞味期限(おいしく食べれる期間)は数年ですが、消費期限(味うんぬんは置いておいてお腹壊さず食べれる)のはずっとってことなんですね。

情報元はここらのサイトで調べました。
マイナビ フレッシャーズ 「缶詰は腐らない!」はホント? 缶詰協会に聞いてみた!
1缶目、三越のカニ缶を開ける!
はい、では開けていきます。
まずはまだ製造年月日が近い方の三越のカニ缶(想定製造年:1984年)。
缶を開ける前に確かめたいのは缶の上部が膨らんだり、ペコペコしていないかと言うこと。
それらの現象が起きていると、外から微生物が内部に入り込み、ガスが発生しているという事なんですって。




小穴もなさそうだし、膨らんでもいない。
大丈夫だろう!
開けていきます!!




まず、匂いですが腐敗臭はしません。問題なさそうです。
ただ「いい匂いか」と言われれば微妙です。
カニの香りはほぼ無し、海鮮独特の生臭さは感じます
金属臭も多少するかなぁ。



カニ缶の中身はカニのむき身3本とその下にほぐし身が詰められていたのですが、まずカニの赤が完全にどっかに行ってしまっています。
ほぐし身の方はこんなもんなんでしょうけど、むき身の方の赤はどこいった?黄色っぽいぞ。
とは言え腐った匂いはしないので食べれはできそうです、一口つまんでみました。

びみょー。後味に金属っぽい味が残るなぁ
正直味は微妙です。
さすがに30年オーバーのカニ缶はカニの風味は皆無。
後味のえぐみはそこまで強くはないんですが、結構長く残ります。
紙に包まれているとは言え、金属の成分が溶け出して、味が移っているってことなんですかね。
となりで「どう?どう?」と興味津々だった妻にも食べてもらいました。

うん、おいしくはないね
「食べれなくはないけど、美味しくはない」というのが夫婦の評価でした。
妻は10分後に

まだ金属っぽい感じ残ってるよ
と言っていました。
「フーヨーハイ(かに玉)」にして食べます
夫婦で一口食べてから30分様子を見ましたが、腹痛吐き気等は無し。大丈夫そうです。
せっかくの高級カニ缶(30ウン年前のだけど)、食べれはしそうなので、家族で食べてみることに。
缶の側面に書いてあった「フーヨーハイ(芙蓉蟹)」を検索すると「かに玉」のことらしいので、「卵でくるめば多少えぐみも和らぐかな?」と思い作ってみることにしました。

まず、調理前の下ごしらえ。
えぐみ金属味が少しでも抜ければ良いなと思い、数回水洗いした後、海水程度の濃度の塩水につけて1時間ほど放置しました。
で、こちらのレシピを参考にして、作ってみました。

見た目はいい感じです、初めて作りましたが上手にできました。
晩御飯のおかずの一品としていただきます。


うん、うん。ごまかせてはいるけどいるなー、遠くにいるなーえぐみ金属味
だいぶ隠せてはいますが、元の味を知っているのでどうしてもえぐみを探りにいってしまいます。
逆に味見をしてない子供らは「うまいうまい」とバクバク食べてくれてます。
知っていると意識して、探しちゃうってことはあると思います。
妻にも聞いてみると

うん、いるね。カニの味ってよりは甘酢の味。まずくはないけどこれならカニカマで作った方が美味しい気がする
との評価でした。
「おなか壊さないかな?」「いっぱい食べて気持ち悪くならないかな?」とおっかなびっくり食べるくらいだったら、カニカマで作った方が精神衛生的にも美味しく食べれる気がします。
カニカマならいっぱい使ってもお財布にも優しいしね。
ちなみに家族5人、食べた後も翌日もなんともなかったので、30年以上前のカニ缶でも、食べれることは実証できました。
2缶目、高島屋のカニ缶を食べる!その前に…
もう一缶、高島屋のカニ缶が残っているのでそちらも食べていくのですが、その前に美味しく食べれそうなヒントが。

かに玉を食べた翌日、仕事から帰宅した私の夕食に妻がカニサラダを作ってくれていました。
実はカニ缶のカニ身を少し残していて、妻に「ちょっとママもなんか使ってみてよ」と、お願いしていたのです。
料理スキルは私より全然上なのは間違いないので、妻ならあのえぐみを消せるかなと思いまして…。
で、ドレッシングをかけて食べてみたんですが、

あれ、えぐみが気にならない。なんでだ?
昨日私が作ったかに玉より、全然美味しく食べれたんです。
この日はもうすでに妻は寝ていたので、翌朝「あれ美味しかったんだけどどうやったの?」と聞くと

カニカマを細かく刻んで足して、マヨネーズと和えただけだよ
との回答。
なるほど、カニカマで風味を足して、マヨネーズでコーティングするとえぐみが軽減するのね。
そこから着想を得て、2缶目は「カニチャーハン」を作ろうと思います。
「思います」ってのはまだ作ってないんですね。
いかんせん一家5人分(わたし/妻/長女9歳/長男7歳/次男4歳)のチャーハンが作れる冷や飯がなかなかタイミングよく出ないんですわ。
わたしが料理出来るの、仕事の休みの週末だけですし。
と、言うわけでこの記事まだ続きます。
そのうち続きを書くと思うので、また覗きに来てください。→書きました!以下です ↓
カニチャーハンを作っていきます!
前回投稿から2週間、ようやっとタイミングがあったので、「賞味期限切れカニ缶カニチャーハン」を作っていきます。
妻からは「わざわざ食べなくてもいいんじゃない?」と軽くブーイングも出ましたが、聞こえないフリをしました(笑)。





こちらのカニ缶もやはり、カニの赤みはどこかへ行ってしまっていました。
ただ前回三越のよりは多少赤いかな。
匂いもほぼ前回と一緒、すえたような匂いっていうんですかね。
一口試食すると、ハイ、前と同じでした。
カニの味はせず、えぐ味金属味が後に残ります。
「なんて表現したらいいのかなーこの味」とつぶやくと、同じく試食した妻から

ずっと乗ってたブランコの、鎖を握ってた手を舐めた味
と、かなり的を得た返しがあり、爆笑しました。
汗の塩気とサビのミックスした味を薄めたっぽい味なんです。
うまいこと言うなー妻!さすがだ。


カニ缶を塩水に30分程つけてから、調理に移っていきます。
妻が作ってくれたカニサラダをヒントに、カニ肉に、カニカマとマヨネーズを混ぜていきます。


改めてマヨネーズでえぐ味が消えるかを確認するため、まず少量で試してみました。
一口食べると

あ、すごい。やっぱり気にならなくなる
マヨネーズの味にくるまれて、えぐみが消えます。
娘ちゃん(9歳)にも食べてもらいましたが

回転寿司のサラダ軍艦みたいだね、おいしいよ
と、言われました。
問題無さそうなので、一気に作っていきます。


チャーハンはこちらのレシピを参考にして作りました。

油の代わりにマヨネーズで米を炒めるチャーハンのレシピです。
マヨネーズのトップメーカーが言うんだから間違いないでしょう。






見た目はバッチリ。
パラパラではなく、しっとりチャーハンですが、どうかな。


うん、いける。えぐ味もなくて美味しい。でも…

普通に美味しいチャーハンです。
マヨネーズの量がちょっと多かったのか、多少油っぽいですが、許容範囲です。
ただ、私も感じてた事を妻がズバッと斬ってくれました。

カニの味はほぼしないねぇ!ほんのりマヨネーズ味のチャーハン
そうなんです、カニっぽさは全くなかったです。
目を閉じて食べてもらって何チャーハンか当ててもらおうとしたら、多分当たらないです。
まぁ40年近く前に作られたカニ缶を、どうにか美味しく食べようとしたと言うチャレンジ精神だけを評価していただければ…。
こちらの記事なんかでは2年賞味期限切れのカニ缶で大騒ぎしてるんですけど、そこまでまずくは無いと思うんだけどなー2年切れ程度じゃ。

まとめ
「たべれーーーる!(なかやま…以下略)」
家族5人で、日曜のお昼に「賞味期限切れカニチャーハン」を食べましたが、翌日以降も体調にはなんら問題なしです。
缶詰の保存能力の高さを身をもって体感しました。
この記事を書いているのは、奇しくも東日本大震災からほぼ10年の2021年3月ということで、あの時備蓄用に缶詰を買って賞味期限切れのまま放置している缶詰もあなたのお宅にあるのでは?
保存状態が悪くなければ味は多少落ちるでしょうが、賞味期限切れ缶詰でも工夫次第で美味しく食べれるとは思うので、皆さんもお試しください(自己責任でね)。
で、新しい備蓄をそろえて、いつ来るかわからない災害にそなえると。
お、なんか教養番組の説教っぽい締め方になったぞ、思ってた着地点と違うな(笑)。
まぁ、自分への戒めも含めてこんな締め方ですが勘弁ください。そうね、備蓄チェックしないとね。
今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございます(礼)。
↓ページ下部に「関連記事」「人気記事ベスト10」があります。お時間がある方は見るだけみてやってください(願)。
コメント
こんにちは
初コメントです。
いつも楽しく読んでいます。
家も近いようで、よく行く場所もでています。
今後とも宜しくお願いします。
ふぁんきいおやぢ様
コメントありがとうございます。
「いつも楽しく読んでいます」←こういうお言葉、本当に励みになります。
最近私のこの零細ブログも多少アクセスが上がってきて手ごたえはあるのですが、
自分の書いているものが面白いかどうかはかりかねているもので…。
実姉は「面白いよ」とは言ってくれてるんですが、忖度なしの一般読者の方の感想は大変嬉しいです。
今後もそんなに役に立つことはないかもしれませんが、自分の興味があることを書いていくので末永くよろしくお願いします
こんにちは
またまたコメントです。
ブログ面白いですよ!
自分の興味あることがよく記事になっています。
特にクルミ拾いとかw
記事を見て昨年取りに行こうと狙っていたのですが、タイミング悪く終了した後でした。
自分のオススメはこの時期以降は江戸川上流の菜の花摘みでしょうか
吉川辺りまで行くと(私はロードバイクですが)土手に沢山菜の花の若い芽が摘めます。
採取系ではないですが、若洲海浜公園で2人のり自転車をレンタルしてヘリコプターの離発着を見るのはどうでしょう。
お子さん男の子なら喜ぶと思いますが女の子ですよね。
うちも女子2人ですw
梅雨時期ですとテナガエビ釣りも面白いですが最近釣れなくなっちゃいましたが……
何か面白そうなところがあればコメントしますね。
ふぁんきいおやぢ様
またまたのコメントありがとうございます。
クルミ採りは木さえ発見できれば毎年恒例で楽しめるようになるので、是非挑戦してみてください。
意外と簡単に見つかるので、おススメです。
菜の花摘みとテナガエビ釣りですが、えぇ、もちろん体験してます(笑)。
やはり同じ属性の読者さんに読まれるもんですね、類友ですね。
テナガエビは昨年3、4回出張りましたがさっぱりでした。
私の釣りの腕や、潮のタイミングもあるのでしょうが、一匹も釣れませんでした。
確かに昔の方が釣れた気がします。
10数年前に国府台のゴロタ場で釣ったときは、確かに面白いように釣れました。
菜の花摘みも、江戸川の上流の方の土手はすごいですよね。一面黄色!
吉川付近までロードバイクで行かれるとは…、お若い!
江戸川上流の方は我が家からちょっと遠いので、なるべく近場で摘めそうなポイントを探索中ではあります。
行徳高校横の土手に菜の花地帯あるんですが、散歩道の横なのであそこで採取するのは勇気がいります。
泥棒感がすごいというか…。あとおそらく自生してるわけではなく人の手が入ってるぽいのでさしもの私でも無理です(笑)。
若洲海浜公園横のヘリポートは知りませんでした。
コロナが明けたら是非行ってみたいですね。
ちなみに我が家は上から女(9)・男(7)・男(4)です。
ヘリコプターの離発着は確かに喜ぶかもしれませんね。
コロナなのでなかなか遊びに行く場所も制限されますが、面白いところがあったらコメントお願いします。
私はこれから川でペンペン草(ナズナ)を見つけたので、摘みにいって食べるつもりです(笑)。
そのうち記事にしますので、よろしかったらお読みください。
初めまして。
この度、初めまして読ませて頂きました。
コロナ禍で、極貧生活を強いられている友人が、「賞味期限3年過ぎた蟹缶を見つけた」と言うので、以前私も同じことがあった時恐らく調べて廃棄したので、廃棄を勧めたのですが、無責任な気がして、ネットで検索しておりましたところ、この記事がヒットしました。
実験に踏み切る前の下調べや、参考にした情報元のリンクも貼られていて、そちらも読んで、信頼に足ると確信して、友人への廃棄案を撤回しました。
また、記事も面白く、写真もあり、わかりやすかったです。
カニが黄色くなっているのはびっくりでした。
書き方も、所々吐き出しでご家族が登場されるなど、とても面白かったです。
ただ、私がスマホ慣れしていないせいか、記事が長過ぎて、読んでる途中で上の法に戻ってしまい困りました。
前後編にしてリンクを貼られてはいかがでしょうか?
初めましてなのに、長々とすみません。
また読ませて頂きます!
健子さま
コメントありがとうございます。
賞味期限3年切れ程度であれば、状態が悪くなければ多分そこそこ食べれるとは思いますが、
ご友人さまには異変を感じたらすぐ食べるのをやめるようにお伝えくださいね。
何かあってもわたしも責任を負いかねますので…。
記事に関しては、面白いと言っていただけて嬉しいです。
自分の興味のあることを、調べて体験して書くのは好きなので、これからも思い出した頃にでも覗きにきてください。