潮干狩りのアサリじゃない貝シオフキガイを美味しく食べる方法

とって食べる
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この記事は

「潮干狩りでいっぱい取れたアサリじゃないこの貝。食べられるのかなぁ?」

という疑問をお持ちのあなたに向けて書いています。

ちょっとだけ手間をかければ美味しく食べられます

潮干狩りで、アサリでもハマグリでもない貝がいっぱい取れた経験はありませんか?

「見たことないし、食べられるかわからないから、置いていこう」

という経験をしたことのある方も多いのでは?

潮干狩りでよく取れるアサリでもハマグリでもない貝、その貝は「シオフキガイ」と言います。

市場に出回る貝ではないので、ほとんどの人がなじみが無いんですよね。

またその存在を知っている人達からしても、砂を上手に吐いてくれないので人気がなく、砂浜に放置されることの多い貝でもあります。

ただ、ちょっとしたコツを知っていれば、美味しく食べられる貝です。

潮干狩りの外道、シオフキガイを美味しく食べる方法をお伝えしようと思います。

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シオフキガイの特徴・見分け方

シオフキガイは潮干狩り場で、本当によく見かける貝です。

砂浜に放置されたシオフキガイ
掘られた後、砂浜に放置されたシオフキガイ。潮干狩りでよく見る光景です
潮干狩りの釣果。アサリとハマグリとシオフキガイ
2022年4月。東京湾某所での潮干狩りの釣果。アサリとハマグリとシオフキガイ
アサリとシオフキガイとハマグリ
左からアサリ、シオフキガイ、ハマグリ
アサリとシオフキガイとハマグリ
アサリ、シオフキガイ、ハマグリ

アサリは皆さんおなじみなので、まぁ間違えることはないですよね。

シオフキガイとハマグリ
左ハマグリに右シオフキガイ
ハマグリ
ハマグリ
シオフキガイ
シオフキガイ

ハマグリは貝殻が厚く、ツルツルと光沢があります。

横から見た時に、口に厚みがあり閉じ口が丸みを帯びています。

あといかにも高そうです(笑)。

一方のシオフキガイは貝殻が薄く、横から見た時の閉じ口は薄く鋭いです。

ハマグリとシオフキガイ
2019年の潮干狩りの時の写真。左:ハマグリ、右:シオフキガイ
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シオフキガイ
シオフキガイ

潮干狩り場内を中心に、さまざまな場所で見られる二枚貝。
表面に細かい溝がありザラザラした手触りのアサリに対し、この貝はツルツルとして光沢がある。殻の色は白や紫、茶などがあり、模様はない。
付け根がふくらんでいて、少し角張っている。
砂を吐かないため食用に向かないとされるが、味が悪いわけではない。

情報・画像引用:ふなばし三番瀬海浜公園「シオフキ」

シオフキガイはバカガイの一種で、潮干狩りでアサリと共によく獲れる貝のひとつとしてお馴染みです。
房総半島から沖縄までの潮間帯の砂の中に生息する砂抜きが難しいことから潮干狩りで獲っても持ち帰らない人が多いのですが、ちょっと手間をかければ美味しい貝なので是非チャレンジしてみて欲しいです。
今日アサリの数も減り、潮干狩りに行ってもバカガイやこのシオフキガイの方が多い所が増えているのではないでしょうか。今なら大量に獲れるチャンスかも。

情報・画像引用:フーズリンク 旬の食材百科「シオフキガイ」

アサリと比べられてまずいと思い込まれている向きがあるが、潮干狩りなどの獲物の中でもっとも味のいい貝のひとつだ。産地などでも好きな人は多い。
関東ではめったに流通しないのが残念である。潮干狩り場でアサリよりもたくさんとれることがある。おいしくないと思い込んで捨てる人がいるが、非常にもったいない。

情報・画像引用:ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑「シオフキ」

シオフキガイは高級貝で知られるアオヤギ(バカ貝)の仲間です。

砂さえちゃんと処理できれば、美味しく食べられるの貝なのでステップを踏んでお伝えします。

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シオフキガイの砂抜き ステップ1

育った環境がその貝にとって一番居心地が良いはずなので、砂を吐かせるためにペットボトルなどで現地から海水を持ち帰りましょう。

2Lのペットボトル1本でもあれば、とりあえずは良いかと。

シオフキガイの砂抜き ステップ2

貝が軽くひたるくらいに海水を入れ、新聞紙などでフタをして暗くしてやります。

エアーポンプがあれば、ずっとでなくて良いので適宜酸素を供給してあげれば酸欠を防げます(なくても大丈夫ですが、長時間砂を吐かせる時はエアーポンプがあると便利です)。

貝の砂抜き
海水に入れて砂を吐かせます。新聞紙などでフタをして暗くしてやるとより良いです。この日一緒にとれたハマグリとアサリも一緒に砂抜き
エアーポンプ
アサリなどは一晩海水に入れて放置でも平気なのですが、バカガイなどはエアーポンプがないと酸欠で死んでしまいます。シオフキガイもバカガイ属なので、エアーポンプで酸素を供給してあげると安心です

実は、アサリは、海水が一時的に干上がる干潟に生息しているため無呼吸状態に耐えられる仕組みを持っているのに対し、バカガイは海中に生息しているので、この仕組みを持っておらず、水中の酸素が不足するとすぐに酸欠で死んでしまうのです。そのため、バカガイはすぐに死んでしまうので砂抜きが完全にできないのです。

情報引用:目がテン!ライブラリー「バカガイ」
砂抜き後4時間でこれくらい砂を吐きました
砂抜き開始から4時間後でこれくらい砂とモヤを吐きました。可能であれば適宜海水を変えてあげると良いです

今回わたしは丸一日砂を吐かせました(3~4時間に1回10分程度、エアーポンプをonにしました)。

エアーポンプが無い場合は、このステップ1と2はすっ飛ばして、ステップ3から始めてください。

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シオフキガイの砂抜き ステップ3

1日放置である程度砂を吐いてくれたと思うんで、次の処理に進みます。

シオフキガイを茹でる
シオフキガイを水で良く洗って、茹でます
シオフキガイを茹でる
口が空いてきたら取り出します
シオフキガイを茹でる
ゆで汁は捨てないで取っておきます
シオフキガイの身を取り出す
貝から身をはずします。アツアツなので水につけながらで大丈夫。やけどをしないように
シオフキガイの身
ぷっくりとした、シオフキガイの身
シオフキガイの外套膜をめくって洗う

シオフキガイの足というかベロの両側が、めくれるような形状になっています。

外套膜と言うのですが、これをめくって洗います。

一晩じっくりエアーポンプを使って砂を吐かせたので、だいぶ砂は抜けているのですが、めくってあらうことでほぼ砂は洗い流せます。

外套膜をめくるとこんな感じ
流水で洗えば、いっちょあがり
参考画像。これはシオフキガイと同属のバカガイの外套膜をめくった時の写真。砂を吐かせる前はこんな感じで砂まみれです

↑の写真は以前バカガイで砂抜き実験をやった時のものです。

その時の模様はこちらの記事から↓

エアーポンプが無い場合は、バカガイもシオフキガイも長時間海水に入れておくと酸欠で死んでしまうので、とってきたらすぐ茹でて外套膜をめくって洗ってしまいましょう。

ただ今回わたしは30個程度のシオフキガイだったので外套膜をめくって洗っても耐えられる個数でしたが、数百個単位になるとなかなかしんどいものがあります。

そんな時は、シオフキガイをザルに押し付けるようにして、時計と反対回しに回しながら何度も水をかえて洗うという方法もあります。

詳しいやり方はこちらから↓

史上最強の潮干狩り超人 潮干狩り,バカガイの砂の取り方
  
シオフキガイをザルに押し付けながら時計と反対回しに洗いながら砂を処理する方法もあります

野食ハンマープライスの茸本さんは、こんな実験やってました↓

家庭用エアーポンプがひとつあると潮干狩りの楽しさが倍増する
  

確かにエアーポンプがあると潮干狩り好きは視野が広がります(わたしは最初、潮干狩り目的ではなく釣ったテナガエビの泥吐き用に買いました。)。

安いのだと1,000円台の物もあるらしいので、潮干狩り好きは持っていても損はないと思います。

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シオフキガイをおいしく食べる!

砂の処理が終わったら、お好みの調理でいただきます。

今回わが家は「からし酢味噌和え」にしてみました。

シオフキガイ
バカガイもそうなのですが、シオフキガイも内臓に独特の風味があります。苦手な方は丸囲みのベロの部分だけをちぎってわさび醤油で食べても美味しいですよ
シオフキガイをゆで汁につけているところ
シオフキガイは何度も真水で洗っているので水っぽくなっています。ゆで汁につけて貝に旨味を再コーティングしました。ゆで汁に貝を戻して味噌汁にしても美味しいと思います
シオフキガイのからし酢味噌和えと、ハマグリのお吸い物
シオフキガイのからし酢味噌和えと、ハマグリのお吸い物
シオフキガイのからし酢味噌和え
シオフキガイのからし酢味噌和え

噛み応えがあってウマい!砂も全く気にならない

子ども達もつまんでいたので、砂が大丈夫か聞くと、ジャリった貝は1つもありませんでした。

エアーポンプ砂抜き+外套膜めくり洗いのW対策なので、砂処理はバッチリです。

独特の風味も、からし酢味噌にすることで中和されて大変美味しくいただけました。

Twitterでもシオフキガイの調理報告があったので、貼っておきます。

まとめ

ぜひお試しいただきたい

潮干狩りって、結構重労働じゃないですか?

苦労して採ってきた貝だから、是非おいしく召しあがっていただきたく思います。

正直わたしも「今日はシオフキはスルーでいいかな」と言う時もありますが、処理の仕方を知らないでスルーするのと、意図的にスルーするのとでは意味合いが違うので、シオフキガイの食べ方は知っておいて損はないと思います。

エアーポンプがあれば、海水の中に放置だけで砂をちゃんと吐いてくれるので、アサリ感覚で楽しめますよ。

今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございます(礼)。

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