この記事は
「板海苔ってどうやって作るの?テトラポッドにどうついてるの?」
という疑問をお持ちのあなたに向けて書いています。
板海苔は上手にできたけど、面倒くさくて人には勧められません。物好きの道楽
2年ぶりに「テトラ海苔」を摘んできました。
前回は寒くて心が折れ、あまり量を取れなかったのですが、今年(2022年)は絶好のコンディションのもと採取できました。
量も取れたので、前回はスカスカの出来になった板海苔作りにリベンジしました。
その他、生海苔をいろいろと楽しみました。
摘んでから食べるまでの流れをレポートします。
東京湾某所のテトラポッドについた海苔を摘みに行く
採取日は2022年3月6日(日)。
潮回りは中潮。
干潮時間は13時過ぎで、潮位は50cm弱。
干潮時間の1時間半前の11時40分に現地に着きました。
前日の3/5は関東は1ヶ月遅れの春一番で、この日も現地に向かう時はそこそこ風が強く、2年前に心を折られた記憶が甦ります。
マジで寒かったんですよ、あの時。
現場に着く頃には風もおさまり、ちょうど良い陽気。
あとは海苔がいっぱいあれば良いんだけど…。
実はこの現場周辺は一度ロケハン済みで、テトラポッドに海苔がついていることは確認していました。
ただロケハン日はあまり潮が引かない日だったので、全貌がよくわかっていなかったのです。
これだけテトラ海苔があれば、それなりに量は取れそう。
怪我しないよう摘んでいくよ。
テトラポッド海苔。摘みやすいのは半乾きの海苔
足を滑らせないよう慎重にテトラ間を移動し、海苔を摘んでいきます。
海藻がついたテトラはとても滑りやすく、一人で来ているので何かあったら誰も気づいてくれないからね。
黒いのが海苔で、緑のがアオサです。
2年前の記事でも書きましたが、濡れた状態の海苔はうまく剥がれてくれません。
じゃあ逆に完全に乾いたモノが取りやすいかというと、剥がしている時にすぐちぎれて、収穫効率が悪いです。
「半乾きやや全乾き寄り」の海苔が大きな断片で摘みやすく、場所を移動しながら、足場が安定&半乾きの海苔を探して摘みまくります。
11時40分に到着して、終えたのは13時過ぎ。
ちょうど干潮の時間で、まだまだ摘めましたが、何事もほどほどが良いと言うことで。
調子に乗って続けて、怪我でもしたら家族に怒られるので、元気なうちに撤退しました。
場所は把握したから、再訪の機会も全然あるしね。
板海苔作りの前工程。海苔を良く洗う
前回収穫時より水分を多く含んでいる海苔を摘んできたので比較はできないのですが、2倍以上は摘めていると思います(→記事振り返ったら前回は16gでした)。
まずやらなくてはいけない工程は、海苔を良く洗うこと。
テトラポッドについていた海苔をはがしてきたので、細かいコンクリ片などがついています。
これを取り除くためにも、海苔をよく揉み込むようにして洗います。
水を変えながら、何度も洗いました。
本当は塩水の方が良いのでしょうが、業者じゃないので無理っす。
コンクリ片が海苔についていると食べた時に「ガリッ」となって、なんとも残念な気持ちになるのでここは念入りに。
今回わたしは6、7回。
20分近く水を変えながら海苔を洗いました。
テトラ海苔で、板海苔作りリベンジ
生海苔をこまかく刻む
では板海苔を作っていきます。
板海苔作りの工程は、浦安市郷土博物館で経験しているので修得済み。
実は今年(2022年)も海苔すき体験に申し込んでいたんですよ。
しかし1月に千葉県でも「まん防」が出たことで開催中止に。
長男(8歳)にも海苔すきを体験させてあげたかったんですけどね、来年に期待。
洗った海苔を細かく刻んでいきます。
まぁとにかくこれがメンドイ。
「じゃあやらなくていいんじゃない?」とお思いかもしれませんが、これをやらないと海苔の食感が悪くておいしくないんですよ。
細かく刻む前の生海苔も食べられるんですが、食感がゴワゴワで若干不快なんです。
この「細かく刻む工程」が口溶けのいい海苔には欠かせません。
少量づつを数回にわけ、トントンと細かく刻んでいきます…時間かかる。
紙パックで海苔枠作り
本当の海苔すきの時には上記のような「海苔枠」を使うのですが当然こちとらなんちゃって。
1回の使用に耐えれば良いだけなので、撥水効果のある紙パックで雑に海苔枠を作ります。
お楽しみの海苔すき。やっぱり楽しい
お待ちかねの海苔すきです。
おたまで少しづつ海苔を投下しても良いんですが、一応ちゃんとした海苔作りの工程を知っているので本格的にやりたいんですよ。
海苔すきの工程は、浦安市郷土博物館の動画がわかりやすいので貼っておきます。
海苔を一気に流し込んで、厚さの揃った海苔を作りたいです。
枡的なものがないかキッチンを漁っていると、うってつけのものが。
ケーキ作り用のバットですね。
パウンドケーキとか焼くヤーツ。
この工程、とても楽しいです。
1発で決めたいところでしたが、まあ初めてだからこんなもんか。
作業したのは夜だったので、一晩室内で水を切ってから翌朝外に出しました。
ここも海苔すき体験をした(娘がだけど)経験者から言わせてもらうと、まずは裏側から干すと良いとのこと。
海苔の面から干すと、海苔が縮んで丸まってしまうのです。
海苔が乾く時のパチパチという音は「海苔が鳴く」って言うんですよ、風流ですねぇ。
ま、全て海苔すき体験の受け売りです。
とても良い体験でしたので、興味のある方は↓
来年は開催されて欲しいなぁ。
公式 浦安市郷土博物館
板海苔リベンジ、前回よりは上手にできた
1日目は裏面を干して出勤。
2日目はお日様が出ていたので、海苔面を太陽に向けて乾かしました。
本来であれば、天気の良い日に1日でやってしまうんですけどね、さすがに会社行かないと。
大きさはイイ感じです。
厚さはちょっと厚かったかなぁ。
色の違いは明らかで、自作海苔の方が黒いです。
調べると、黒い海苔の方がおいしいとのこと。
マジか!?期待値あがっちゃうなぁ。
海苔は海中で育っていく過程で、海苔の胞子が海の中の栄養分であるアミノ酸を吸収していき、その色素によって黒くなります。 〜中略
一番摘みの海苔は、その後に収穫される海苔に比べて栄養分が多く、黒の色味も強くなります。
一番摘みの黒い海苔は、草が柔らかいので口溶けが良いという特徴もあります。味も濃いので、より美味しくいただけます。
情報引用:テレビドガッチ TBS「この差って何ですか?」
自作板海苔を食べます!
海苔を炙って、のり巻きにして家族で食べました。
わたし↓
海苔が分厚いな…嚙みごたえがすごい
妻↓
磯の香りはすごいね
次男(5歳)↓
のりまーきとって!
次男(5歳)はネギトロが大好きなので、海苔の厚さはあまり気にすることなく、ネギトロ食べたさにバクバク食べてくれました。
厚さにかなりムラがあって、厚いところはかなりの噛みごたえ。
薄めのところを食べると、そこまで固さの気にならない海苔でした、目指すところはここだな。
海苔を巻き簾の上に流し込む時に水に溶かすのですが、この際の「海苔濃度」がポイントな気がしてきました、今回ちと濃かったかな。
味は磯の風味強めの海苔です。
おいしく食べれたので、板海苔作りのリベンジはひとまず成功かなと思います。
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「摘むのは無理だけど、生海苔を試してみたい」というあなた!食べチョクで生海苔買えます。
今は時期ではないので冷凍のようですが、旬の時期には生海苔もありそうな気がします。
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まとめ
改めて、市販品の海苔の素晴らしさよ。でも自作は楽しい!
多分2年前の記事でも同じまとめ方をしているんですよね。
1枚3〜40円で買えて、厚さも均等でパリッと美味しい市販の海苔のありがたさが自作海苔をすると際立ちます。
ただ板海苔は市販品の方が断然おいしいけど、海苔作りは単純に楽しいです。
手間は相当手間なので、やってる最中は「面倒なことに首を突っ込んじまったな」と思いながらの作業なのですが、作り終わると「あそこをこうすればもっとよくなるかな」と考えてます。
前回はハギレ海苔だったので、今回はちゃんと板海苔になったのでそれだけで大きな進歩です。
味も前回より良かったですし、次やったらもっと上手に作れると思うので、来年もきっとやります。
そんなまとめを考えていたら、わたしが「海苔摘みをやってみたいな」と思うきっかけになったライターの玉置さんの海苔摘み新作記事が(そうかハートか)。
次回記事では摘んできた生海苔も楽しんだので、その模様をお伝えします。
↓ 書きました!
【海苔摘み】東京湾のテトラポッドで摘んだ生海苔を食べる
今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございます(礼)。
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