【海苔】東京湾のテトラポッドに自生した海苔を摘みにいく!

とって食べる
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味に関して言えばうーん微妙、来年以降の課題かな

きっかけはこの記事でした。私の好きなライター玉置さんの記事。

https://backnumber.dailyportalz.jp/2007/03/16/c/

記事を読む限り東京湾という事で、私の住んでいる千葉のベイエリアからは行ける範囲だなと推測。

色々と調べて、場所を特定できたので、「この時期を逃すと次のチャンスはまた1年後」という事で、海苔があるかどうかわからない中、行ってみる事にしました。

やってみたら、そうでもない事ってあるじゃないですか?

正直この海苔摘みは、味の面だけで言えば、それほどでもなかったです。

それでも、やってみない事には始まらないので、やってみて「市販の海苔のおいしさ、ありがたさ」がわかった良い経験になりました。

後から振り返ってみると、「採取場所がもう少し波打ち際の方が良かったのかな?」とも思うので、来年以降も継続調査になりそうです。

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2020年2月11日、東京湾某所で海苔摘み

訪れたのは2020年の2月11日。

潮は中潮。

干潮時間は12時半頃で70センチ程の潮位。

今年は相当な暖冬なので、気温は暖かく、到着時は風もそれ程ではありませんでした。

海の様子
到着時間は干潮時刻の約1時間半前の11時。海の様子はこんな感じ

ちなみにこの場所ですが、漁業権が設定されていない場所なので、海苔を採っても問題ありません。

「地元の人の知る人ぞ知るポイント」的な感じで、他に誰か採取している人がいるかと思いましたが、そんなモノ好きはやはり相当レアらしく、釣り人はいるものの、 “海苔採り人”は私1人でした。

ハシゴ
こんな感じのハシゴがあって、テトラの所に降りれます

テトラ海苔、発見!

これは海苔だよね?

遠目で見る限り「なんか黒っぽいアソコらが海苔かなぁ」と不安だったのですが、ハシゴを降り、テトラポッドの所に来ると、テトラに海苔らしきものがついていました。

海苔かな?
海苔だな、うん、海苔だ

実は私は海苔に関しては、おそらく世の一般の方よりは知識を持っているハズ(自称)です。

昨年は長女(8歳)と海苔すき(海苔作り)体験をやりましたし、ブログの記事にはしていませんが、海苔講座とかにも参加して、そこそこ知識を仕入れています。

以下の記事は私が体験した2年前の海苔講座の記事↓。

海苔のおいしさ再発見!親子で手巻きごはんを体験するイベントが、今年も郷土博物館で開催されます « 浦安に住みたい!web
  

見た目からほぼ確信を持てたのですが、確認のため一口食べてみると、口の中に磯の香りがひろがり、海苔の味がします。

祝日に一人でここまできた時間とガソリン代が無駄にならなくて済みました(笑)。

嫁と子供らに「パパは海苔を採ってくる」と言った手前、無駄足にならなくて良かったです。

娘からは「パパは本当にモノ好きだねー」と言われましたが、褒め言葉ととっておきましょう(笑)。

乾いた海苔の方が摘みやすい

海苔はいわゆる潮間帯(ちょうかんたい)と言われる場所で成長します。

潮間帯とは、潮の満ち引きにより、露出と水没を繰り返す場所の事。

いわゆる市販の養殖海苔も、潮間帯に海苔網を設置して、網に海苔の胞子をつけて養殖していきます。

このテトラ海苔も、満潮時には海の中で、干潮時、潮が引いた時にのみ採取が可能です。

  • 休みの日(←サラリーマンなんでここ非常に重要)
  • 日中にそこそこ潮が引く
  • 海が荒れていない(危なくない)
  • 12月から3月中頃(海苔の取れる時期)

という、4つの条件を満たす日は、実は1年の中でもあまりないので、初挑戦でテトラ海苔にありつけたのはラッキーでした。

ちなみに現地に着いて30分程は、外海に面したテトラ地帯で海苔摘みをしていたのですが、ここの海苔があまり乾いていなくて、さらに斜めのテトラ面に海苔が生えていて、取りづらく、作業効率がすこぶる悪かったのです。

徐々に風も強くなってきて、波も高くなり冷えてきて、開始30分程で心がやや折れかけました。

風って、心やられますよね。

写真の左側が外海側。右が内海と言うか、港湾内です
外海側
外海側。風が強くなって白波が立っています。ちょっと怖い
湾の内側に入ると、波はだいぶ穏やか

風で体が冷え、心が折れかけたので一旦撤退して、湾の内側を見ると、こっちの方にうってつけのポイントを見つけました。

テトラに海苔がビッシリ。写真ではわかりづらいのですが平らで座れるテトラです
先程の箇所の拡大写真。お日様と風にあたって、バッチリ海苔が乾いています。これならはがしやすい

動画もちょっとだけ撮ってきました。

ちょっと湾の内側に入るだけで、体感する風の勢いが全然違います。

海苔もペリペリと剥がしやすく、テトラも平らで座りやすく、ペースを上げて海苔を採取しました。

本日採取した海苔
本日採取した海苔。1時間半で片手にテニスボール大くらい

風がかなり強くなってきて、体も冷えてきたので、1時間半で海苔摘み終了です。

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ついでに牡蠣も採ってみる

クルマで地元に帰り途中、「海苔だけだとちょっと弱いかな」と勝手に思い、地元の三番瀬近辺で牡蠣を採って帰ることにしました。

ここらの牡蠣は、日本の方々ではない人達が採取しているのは良く見かけます。

私も数回食べた事はあり、その時も別にあたらなかったので、食べられる事はわかっていたのですが、牡蠣はやはりノロウイルスが怖いので、そこまで積極的には食べてきませんでした。

ただ今回は「海苔と牡蠣でスープにしたら美味しいかな」と思い、石についた牡蠣ひとかたまりを持って帰ることにしました。

牡蠣もゲットだぜー
牡蠣もゲットだぜー

テトラ海苔の下ごしらえ

家に帰って来たので海苔をいただきましょう。

採ってきた海苔を軽量
まずは計量

採ってきた海苔は16gありました。

市販の板海苔が1枚3g程度らしいので、板海苔5枚程度の採取量。

水でよーく洗います

テトラポッドについていた海苔なので、剥がす時にテトラのコンクリ片も一緒に結構ついて来ています。

食べた時にガリってなると台無しなんで、念入りに流水で洗いました。

海苔のアップ

まずジャブジャブと洗った海苔を、ポン酢をかけて食べてみました。

ポン酢海苔
ポン酢海苔

ポン酢海苔は、口の中に程よく磯の香りが広がります。

ただ口溶けがあまり良くなく、歯でプチプチと噛み切らないといけない海苔でした。

決して不愉快な硬さではないのですが、口溶けと言う意味では弱い!

喉の奥に細かい破片が張り付く感じ。

歯触りとしては、うすーいワカメを噛んでる感じに近いです。

あと、微妙な生臭さがありました。

凄い臭いわけではないのですが、気になると言えば気になる。

その原因が、時期なのか、採取した場所なのか、それとも今年の生育によるものなのか、よくわかりません。

育ちすぎた海苔、時期の遅い海苔は硬くなるそうなので(ちなみに市販の海苔は、その年の一番海苔が、一番やわらかくて美味しくお値段も張るとの事)、確かに採取した海苔は、比較的海面から高いところのテトラに付いたものだったので、光合成で良く育っていた可能性はあります。

食感がイマイチだったのは、来年、採取場所をもう少し海面近くのものを採ってみての比較になりますね。要宿題。

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牡蠣と海苔のスープ

食感はイマイチだったのですが、せっかく摘んできた海苔なので、やりたかった事を進めていきます。

採ってきた牡蠣
採ってきた牡蠣

採ってきた牡蠣をさばきます。

良くテレビで見る「牡蠣むき名人おばさん」よろしく、記憶の中の見様見真似でマイナスドライバーをスキマに突っ込んでゴリゴリしてみました。

何個かやっているうちにコツがわかってきて、上手にあけられるようになりました。

何事も経験ですね(笑)。

剥いた牡蠣
うん、 牡蠣だねぇ

市販の牡蠣ではないので、身は痩せていますし、色もかなりグレーがかっているような?

若干危険を感じる色です(食うけどね)。

まぁ、ノロウイルスはたっぷり熱を通せば平気との事なので、ノロはやはり怖いのでグツグツと煮込んでやりました。

ノロウイルスに関するQ&A
  
牡蠣をたっぷりと加熱
たっぷりと加熱。身はさらに小さくなります
牡蠣でとった出汁に、酒と塩と醤油で味を整えて、海苔を投入
牡蠣と生海苔のスープ出来上がり
牡蠣と生海苔のスープ出来上がり

では、実食!

出汁はとても美味しい!温まるほっとする味です。

牡蠣は縮んで食べ応えは全くなし、後味に少し酸味とえぐみが残るかなぁ。

海苔の歯応えは熱を通してもあまり変わらず。

バツグンに美味しいと言うわけではないです、まぁまぁ美味しいという味に仕上がりました。ななじゅうごてん。

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海苔の佃煮

次は海苔の佃煮に挑戦してみます。

海苔に醤油・砂糖・酒・みりんを適当に加えて煮詰めていきます。

「海苔の佃煮」で検索したところ、「家事ヤロウ!!」と言う番組で海苔の佃煮にミックスナッツを入れるレシピをやっていたらしく、ナッツなら我が家にも川で取ってきて冷凍したクルミがありますよ。

昨年の秋に江戸川河川敷で調達してきたクルミ

想像するに、海苔の柔らかい食感とクルミの硬い食感が合わさって確かに美味しそうだ。

これは良いかも

出来上がりが上の写真です。

分量が適当だったので少ししょっぱく仕上がりました、もっと砂糖入れたほうが良かった。

砂糖が足りなかったからか、やや甘みは足りないものの、クルミの食感がサクサクといいアクセントになって、ご飯のお供として全然イケる仕上がりになりました。

ポン酢海苔の時に感じた生臭さも、この調理法なら軽減されていました。はちじゅってん。

板海苔を作ってみる

最後は板海苔を作ってみました。

100円ショップで「巻きす」を買ってきて、使用済みのマーガリンの箱を切り貼りして四角の枠をつくりました。

自家製の海苔簾&海苔枠

まず、海苔を包丁で細かく刻みます。

昨年の海苔すき体験では「飛行機包丁」という刃のいっぱいついた海苔づくり専用の包丁を使ったのですが、当然家にそんなものがあるわけもなく、10分くらいかけて包丁でトントンして海苔をできるだけ細かく切り刻みました。

切り刻んだ海苔を水と混ぜ、よーくかき混ぜたあと投入です。

ここらの工程は去年の海苔すき体験で経験済み!

はみ出しちゃった!

バッチリ、はみ出しました(笑)。

まぁ、いいです、干します!

干します!
が、乾いたらスッカスカ

作成時は「そこそこムラなくできたかな?」と思った海苔も、乾くとスッカスカです。

もっと海苔が必要だったんだな…。

去年の経験が全く生かされてないな(と言うか忘れてるな)。

スッカスカの海苔は、上手に剥がせるわけもなく、板海苔というよりは、ハギレ海苔になりました。

これは板海苔ではないな…

板海苔ではないものの、まぁ食べれます。

王道の海苔に醤油をつけて、ご飯と一緒に食べてみました。

王道の食べ方

うん、うん、これは美味しいな

これは美味しいです。さすが王道。はちじゅうにてん。

しょうゆの味が強いからか、生臭さも軽減されています(それでも奥に少しいるけどね)。

「じゃあ市販の海苔と比べたら?」と言われたら、それはやはり市販の海苔の方が断然美味しいです(笑)。

美味しい海苔を安定して適正価格で供給してくれる生産者の方には感謝しかないですねー。

まとめ

来年、板海苔リベンジせねば

こうやって自分で採ってみると、市販品の海苔のありがたさがしみじみと良くわかります。

海苔が無くても死にはしないけど、海苔がないおにぎりなんて考えられないじゃないですか?

来年は今年の反省を生かして板海苔作りももう少し上達して、自作海苔でおにぎりを食べてみたいと思います。

どんな所に海苔が生えるのかもなんとなくわかったので、他にもテトラ海苔が発生するポイントも見つけたいなと思いました。

船橋・市川沖の一部ではまだ海苔づくりが細々と続けられているので、根気よく探せば地元の近くでも見つけられると思うんですけどねー。

テトラに生えてる海苔を探すために海に行くとか、ますます物好き具合が上がって娘に褒められちゃいますね(笑)。カニ釣りか潮干狩りとセットだな。

今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございます(礼)。

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