
100円でこの体験は凄い。勉強になったわー!
最近よくお邪魔している浦安市郷土博物館。
またもや魅力的な体験イベントがあったので参加してきました。
海苔すき体験です。
海苔作りをして、お土産に自分の作った海苔が貰えます。
しかもお値段たったの100円。
浦安市のこの充実度にはいつもながらうならされます。
3年生からは子供だけで参加できるのですが、小1の長女も保護者同伴なら参加可能とのこと。
せっかくなので、親子2人で体験してきました。
浦安市郷土博物館の海苔すき体験
浦安はかつて、海苔の町でした。
海の上の四角い所は全部海苔の養殖場です。
今は漁業権を放棄して漁師さんはいませんが、かつての浦安の暮らしぶりを伝える郷土博物館では、冬のこの時期、市内の全小学4年生の生徒を対象に連日海苔すき体験が行われています。
一般の方向けにも、毎年この時期海苔すき体験が開催されているようです。
海苔すき体験の工程
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海苔を細かく刻む
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海苔すきの練習
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海苔の試食
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海苔すき本番
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海苔の脱水
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海苔を干す
- 浦安の海苔作りの歴史の勉強
当日のざっくり工程です。
体験時間は9-11時の2時間。
自分達で干した海苔を持って帰りたければ、13-14時の間に再訪して乾いた海苔の収穫(収穫って言うのか?)も体験できます。
予定がある方は、11時に前日に干された海苔をお土産として持って帰れます。
定員は失念してしまったのですが、恐らく30名程度。
8割方は小学生で、大人の参加は付き添いの親御さん5名程でした。
海苔を細かく刻む
まず、「飛行機包丁」と呼ばれる包丁で海苔を細かく刻みます。
海苔を細かく刻むための専用の包丁で、刃が8本もついた飛行機包丁もあるそう。
確かに飛行機みたいな形してますね。
スタッフの方のお手本を見た後、子ども達も。
手前から奥へトントントンと海苔を細かく刻んでいきます。
ちなみにこの海苔は浦安のとなり市川市の行徳で作られたもの。
市川や船橋では未だに海苔が作られているんですね。
まぎれもない「江戸前海苔」ですね、これは。
海苔すきの練習
次に海苔すきの練習です。
「海苔簀(のりす)」の上に木枠を乗せて、バケツからすくった水を手首を返して流しこみます。
本番を見据えて、教えてくれるボランティアスタッフの方も真剣です。
と、いうか結構みっちりと指導されました(笑)。
海苔を四角の枠の中に均等に流し込む、1番大事な工程だからでしょう。
海苔の試食
練習が終わった子から、海苔の試食です。
海苔を軽く炙ってもらっていただきます。

炙るとほら、色が違うのわかる?
と、スタッフの方。
軽く炙ると海苔は黒色から緑色に変わります。
写真の手に持っているのが炙った海苔。
その下が炙る前の海苔。
確かに色が違いますね。
海苔すき本番
海苔すきの本番です。
バケツの中に先ほど細かく刻んだ海苔が入れられ、水と混ぜられます。
1人につき2枚、海苔をすきます。
均等にムラなく、海苔をすけるかな?
長女は練習の甲斐もあってか、じょーず。
すいた海苔は、数秒待って水分が軽く切れてから、海苔簀ごと立てていきます。

手を洗う前に、手についた生海苔も味わってみてください。
と、スタッフの方。
なめてみると、ほんのりと磯の香りが口の中に広がります。
海苔の脱水
場所を外に移して海苔の脱水をします。
上の写真が海苔を脱水する機械。
先ほどの海苔簀が束ねられセットされています。
どんな風に使うかと言うとー?
紐を引っ張ると機械が回転し、遠心力で水を飛ばします。
私もやりましたが、なかなかの重労働です、コレ。
大人がやった方が力強く回転し、水が激しく飛び散り子供らから歓声があがります。
「おーっ」とか言われ、ちょっと気分良かったです(笑)。全然大したことしてないけど。
海苔を干す
天日で海苔を干します。
この時の1番のポイントは、裏側から干す事。
海苔本体をいきなり乾かすと、海苔だけ先に乾いて縮んでしまうので、必ず海苔簀の側から乾かします。
また、海苔簀を固定する「めぐし」の打ち方にもコツが。
お日様の方向を見て、海苔簀に影が落ちないように、斜めに打ちます。
影ができるとそこだけ乾かなくてなってしまうからだそうです。
海苔簀が乾いたら、めぐしを抜いて裏返しにして、海苔を乾かします。
この時、海苔が乾くパリパリと言う音がします。
この音の事を「海苔が鳴く」と言うそうです。なんて風流な言葉使い。
体験が終わった後、しばらく施設にいたので実際に聞くことができたのですが、確かにパチプチと心地よい音を聞くことができました。
この後再度室内に戻って、「枠干し」も体験しました。
「枠干し」とは、天気が悪い時や、干す場所がなくなった時に「枠」に海苔を干す方法。
海苔簀が枠の両脇にある爪に引っ掛けられているのわかりますかね?
上の写真は枠干しした海苔を室内でストーブと扇風機で乾かしているところです。
浦安の海苔作りの歴史の勉強
最後の20分はこの時期恒例の企画展「浦安の海苔養殖」の展示室に移動して、お勉強です。
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どのように東京湾に海苔作りが広まったのか
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海苔養殖の仕方
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海苔養殖一家の1日の生活
- 浦安の海苔作りの終わりの歴史的背景
などを説明してもらいます。
ネタバレになるのでここでは話しませんが、この話がとても勉強になりました。
教えてくださるスタッフの方も、教え慣れているのでしょう、教えるのが上手です。
学校の社会の授業を受けているようでした。
大人の社会見学としても、100円でこの体験は凄いコスパだと思います。
浦安市郷土博物館のアクセスと駐車場と海苔づくりの体験方法
〒279-0004 千葉県浦安市猫実1-2-7
クルマでお越しの場合は、郷土博物館に隣接する
- 浦安市健康センターの地下駐車場
- 浦安市役所の立体駐車場
の、どちらかに止めます。
どちらの駐車場も3時間半までの利用は無料です。

「海苔すき体験をやってみたい」という方は、浦安市のホームページをご覧ください。
今年(2019年)は1月と2月に1回ずつ開催されたようです。
事前予約が必要なので、市のホームページで告知がされたら、電話か直接郷土博物館に行ってお申込みください。
また、今回この記事を書くのにあたり、海苔作りのことを調べたら、他にも海苔すき体験ができる所がありました。
各施設とも、毎年冬場は恒例で開催されているようです。
「大森 海苔のふるさと館」と「葛西海浜公園」はこれからでも体験可能なので、興味がある方は各ホームページをご覧ください。
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