この記事は
「森で小枝についている虫の卵みたいな茶色のブニブニを見つけたんだけど、あれは何?」
という疑問をお持ちのあなたに向けて書いています。
アミガサタケ探しの副産物!
2022年3月中旬、毎年恒例、春に採れる高級きのこ「アミガサタケ探し」に出かけました。
この日もアミガサタケにはお目にかかれなかったのですが、森の中で気になるものを見つけました。
調べてみると、これも春に採れるきのこ「タマキクラゲ」とわかったので、採取の様子と食べた感想をレポートしたいと思います。
森で小枝についてる茶色のブニブニに遭遇
昨年イエローモレルのアミガサタケは発見できたのですが、ブラックモレルには未だ出会えず。
アミガサタケは可能性のありそうな場所を地道に探すしかないので、3月中旬の日曜日、千葉県北西部の森に向かいました。
前日土曜日の夜にはまとまった雨が降っていました。
朝には晴れて、アミガサタケは雨の後に発生しやすいと聞いていたので期待は高まるも、この日もブラックモレルには出会えず。
代わりに記事冒頭でお見せした、「小枝についた茶色のブニブニ」を見つけたんです。
なんだこれ?気持ち悪っ。虫の卵か何かか?
と、初見時は完全にスルーしたのですが、アミガサタケ探し中にあちこちで目にしました。
あれ、これもしかして虫の卵じゃなくてきのこか?
野草やらきのこやら、千葉ベイエリアの近場で採取できる無料食材を探すようになって約4年。
その甲斐あってか無料食材センサーが反応するようになったんでしょうね。
スマホで「小枝 茶色のプニプニ キノコ」と検索すると、なんとなくキクラゲの仲間っぽいと分かりました。
家に持ち帰り、詳しく調べることにしました。
小枝の茶色のブニブニの正体は「タマキクラゲ」
帰宅して調べると、この茶色いブニブニは「タマキクラゲ」というキノコだとわかりました。
春から秋にブナ科の落葉樹の枯れ木に発生する。子実体はゼラチン質で球形、類球形、平板状など多様な形状をとる。
情報引用:Wikipedia タマキクラゲ
〜中略
乾燥すると縮んで固くなる。 胞子は無色で腎臓型。子実体は茹でて食用にできる。
以下、広島県熊野町ホームページからの引用。
ほぼ球形のキクラゲ類なので、タマキクラゲ。
情報引用:熊野町ホームページ
食べられます。さっと茹でて、わさび醤油やサラダにして食べました。酢の物もいいそうです。
味は淡白ですが、ぷりぷりして歯触りも良く、お勧めのキノコです。
分かり易くて、似た毒キノコもなく、よく見かけるキノコです。ゼラチン質のキクラゲ類の仲間で有毒なものは、今までのところ見つかっていないようです。
コナラなど、ブナ科の落葉樹の枯木に発生します。ゼラチン質で、直径は1~2cmほど。半透明の飴色で扁平な球形を多く見ますが、色や形は変異があります。群生して発生し、くっついていても融合することはなく、1個ずつ分かれているのが特徴です。
春から秋に発生と言われますが、私の記録では2~4月がほとんどです。
日本と韓国に分布します。
【他、参考サイト】
・タマキクラゲ|全人|玉川学園
・きのこ図鑑 タマキクラゲ
小枝を拾ってきた森は、確かに落葉樹の森です。
クヌギやコナラなどが多めの森で、拾った小枝は多分コナラ。
タマキクラゲは水を吸うと膨らむんですね。
前日に雨が降ったので、あのわかりやすい形状になって見つけやすくなっていました。
小枝を2本取ってきたので、試しに1本を2日放置してみました。
面白いきのこだなぁ
乾燥状態だったら気づかなかったと思います。
森で発生後、この乾燥とブヨブヨを繰り返し、最後は老成して溶けてなくなってしまうそうです。
アミガサタケは見つけられなかったけど、代わりの面白きのこを見つけられたので、無駄足にならなくてよかった。
可食とのことなので、もちろん食べてみます!
タマキクラゲを食べてみよう
指で枝からタマキクラゲをはがして水に入れて良く洗います。
枝から外すときに一緒に木の皮とかもついていることがあるので、目視でチェックしながら。
見た通りプニプニだな。味はわさび醤油の味
タマキクラゲ自体の味はしません。
風味も言われればごくごく弱ーく感じられる程度。
ゼラチン状のキノコで、いわゆる一般的なキクラゲのようなコリコリ感とかもないです。
ゆるいゼリーとかこんにゃくを食べてる感じです。プルプル。
特段おいしくもないけど、まずくもない。無味です、無味。
お次は黒蜜をかけて食べてみました。
悪くない。けどわさび醤油の方が好きかな
悪くないけど、後味があっさりすぎましたね。
わざわざやる必要もないかなって味でした。
さらに火を通してみました。
これが一番好みかも
火を加えると、水分が蒸発して食感にキクラゲっぽさが出た気がします。
あと、あたたかい方がおいしく感じました。
もやしや野菜と炒めて、ラーメンの具にするのはアリだなと思いつきました。
お試しのタマキクラゲはこれで全部食べてしまったのですが、この前散策した森で簡単に見つけられたから、調達には困らないしね。
タマキクラゲ炒め入りラーメンを食べよう
4月頭に実家に帰る用事があったので、実家近くの緑地にもタマキクラゲがないか探しに行きました。
うん、想像通り悪くない
炒めタマキクラゲ、やっぱり悪くないです。
もやしのシャキシャキと対照的で、食感の違いが際立って面白いです。
また、タマキクラゲを暖かいスープに入れて楽しむのは全然ありです。
スープと一緒にすすると、ゼラチン質の食感がズボっと口に入ってくる感じがちょっとタピオカっぽいなと感じました。
このきのこを狙って探しに行くほどのものではないですが、アミガサタケ探し中に見つけたら、話のネタに食べてみてはいかがでしょうか?
ちなみに妻にも一口つまんでもらって、感想を聞こうと思ったら、
ヤダヤダ。結構です
と、強めに拒否られました(笑)。
拾ってきた状態の小枝を見せたのが良くなかったかな…。ちょっと蛙のタマゴっぽいしね。
まとめ
見つけやすい食用きのこ。味は抜群とまではいかないけど、全然食べれます
きのこの同定は素人には危険ではあるのですが、今までとってきたアミガサタケ、ヤマブシタケに続き3つ目の同定食用キノコになりました。
形状が特徴的なので、雨降り後の春の落葉樹の森ではかなりの確率で見つけられると思うので、興味のある方は試してみてください。
無味なので食感を楽しむキノコとして使うと良いと思います。
食べられるキノコがまた一つわかるようになって、レベルが上がった気がします、まんぞく。
今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございます(礼)。
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